皆さんはピースデー(Peace Day)というのをご存知ですか?
9月21日。
それは国連が定めた国際平和の日です。
『人類10万年の歴史の中で、人が人を殺さなかった日が1日もない。
憎しみや何かを奪い合って、必ず誰かが誰かを殺している。
まずは人が人を殺さない日を1日だけでもつくって、それが365日広がれば平和が実現する。
たった1日でもいいから人が人を殺さない日を作ろう』
(谷崎テトラ氏。ピースデージャパン共同代表)

どうして世界から、戦争はなくならないのだろう?
世界を動かした一人の青年がいます。
イギリス俳優ジェレミー・ギリ。
「どうしてこの世界から、戦争はなくならないのだろう?」
という疑問から、「世界中で戦争がない日を作ろう」と動き出しました。
すると、1981年にイギリスとコスタリカが作った国際平和の日(国際連合総会が承認)を知りますが
その存在は長らく目立たないものであり、それを広めていきたい、と活動していきます。
そして、国連を動かし、ダライ・ラマを動かし、世界の首脳を動かし、
アンジェリーナジョリーやジュードロウなどハリウッド俳優を動かし、
実際に、アフガニスタンで、武力紛争を止めるまでに至ります。
この経緯については、「The Day After Peace」というドキュメンタリーがあります。
まさに、「世界を変えるのは、たった一人の思いから」ということを体現したような話です。
(日本語版。予告編)
(英語版。全編)
映像で世界を変える!国際平和映像祭へのエントリー
そのピースデーに合わせて、2011年より実施されている「国際平和映像祭」
(UNITED FOR PEACE FILM FESTIVAL, UFPFF)。
UFPFFは5分以内の映像製作を通じて、世界中の若者たちが平和について考え、平和実現のために行動していくことを期待しています。また、視聴者やエントリー者たちが互いの違いや共通点を知るなど、つながるきかっけになればと願い、開催しています。
僕の、2015年に日本を発ち、ヨーロッパ・西アフリカを経て、シリア難民の住む地域を訪ねた旅。
そこで、僕が見てきたもの、感じたことを、ひとつの動画にまとめたいと思っていたこともあり、
エントリーすることに決めました。
いざ作り始めてみると、5分という短さにまとめることの難しさを痛感。
伝えたいことを絞りに絞って、締め切り時間を本当はオーバーして提出しました。
(幸い、追加募集があったので、無事に受け付けてもらった次第です)
そして、ファイナリストになることができただけでなく、
「なんとかしなきゃ!プロジェクト」賞をいただき、
Piece of Syriaの活動を応援いただけることになりました。
この賞の意味は、「これから動くことへのエール」だと思っています。
シリアと日本の架け橋になるような、
平和のための礎を作り出せるような、
一人ひとりが持てるチカラが発揮できる社会へ、
ひとかけらを、ひとつなぎにしていく活動を、生み出していきます。

僕が伝えたかったこと
今回、5分間の動画で伝えたかったのは、
「シリアの人たちの、普通」です。
特別な人たちじゃない。
ただ、そこに生きていた、僕らと変わらない、
いや、ひょっとしたら、僕らより豊かに暮らしていたようなシリアの人たち。
その、あったかさ。
そういうものを表現したくて。
現在、シリアについては「戦争」「テロ」「人質」など、危険なイメージだけが広がっています。
ではなく、
シリアって、「平和」だったんだ!
そんなにも素敵な「日常」があったんだ!
という気付きを持ってもらえたら、
シリアを始め、世界の見え方が変わるんじゃないかな、と思っています。

なぜシリアの普通を伝えたいと思ったか
様々な国でシリア難民と、シリア難民支援をしている人たちと話してわかった【シリアの人たちが、最も求めているもの】は、支援ではなかったのです。
それは【自分たちの故郷に帰ること】なのです。
「シリアには全てがあった。
家があり、土地があり、家族がいて、コミュニティがあり、仕事があり、友達がいる。
でも、それは今、その全てがないんだ。」
と、彼らは言います。
「普通」を知っているからこそ、その重みを、
シリア以外の人にも、少しでも共有してもらえるのでないか、と考えました。
そして、出来た作品に対し、
戦争の悲惨な画像ではなく、
平和の断片を見てもらうことで、
戦争の悲しみを共有してもらえるものになっていることを、
評価いただきました。
戦争を止めるために
目指すのは、戦争を止めること。
そして戦後に、動画で伝えてきたような美しいシリアに戻していくのは、外国人ではなく、シリア人です。
そのシリアの子ども達が未来を描けるように、教育を受けられないスキマの世代を作らせないための、
シリア国内の教育支援を行なっていきます。
まずはクラウドファンディングで。
その後も、継続的な支援が続けられるように、と考えています。
シリアと日本の架け橋となり、
「困っているから」ではなく、「尊敬できる友人だから」となるようなものを。
その第一歩となるプロジェクト。
是非、皆様の協力をいただけたら嬉しいです!
友人と共に歩む、という結果にある、世界を変える「ひとり」に、一緒になっていきましょう!
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